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アメリカ不動産の取得・保有・売却にかかる税金

取得・保有・売却。

それぞれの段階で発生する税金と、その考え方を整理します。

税金は収益に影響する要素の一つですが、物件選びの主軸ではありません。

需要や収益性を確認したうえで、最終的な条件として整理することが重要です。

税金の全体像

どこで何に対して課税されるか

アメリカ不動産では、取得・保有・売却のそれぞれの段階で税金が発生します。

  • 取得時:不動産取得時の税金
  • 保有中:固定資産税、家賃収入に対する所得課税
  • 売却時:売却益に対する課税

これらはすべて最終的な手取りに影響します。

取得時にかかる税金

取得時の税金

不動産を購入する際には、購入価格とは別に費用が発生します。

代表的なものが、不動産の名義変更時にかかる税金(Transfer Tax)です。
これは不動産の所有権を移転する際に課される税金で、地域ごとに税率が異なります。

目安としては、物件価格に対して0-2%程度です。

保有中にかかる税金

保有中の税金

保有中は毎年固定資産税が発生します。
税率は州によって異なりますが、物件価格に対して毎年1-2.5%程度が目安です。

また、家賃収入に対しては所得税が課税されます。
ただし課税対象となるのは家賃そのものではなく、

  • 家賃 - 経費 - 減価償却

で計算された「利益」です。

この利益に対して、おおよそ20-40%程度の税率が適用されます。

※アメリカと日本では、それぞれ別のルールで利益が計算されます

売却時にかかる税金

売却時の税金

売却時には、売却益に対して課税されます(キャピタルゲイン課税)。

この税金は以下の組み合わせで構成されます。

  • 連邦キャピタルゲイン税
  • 州所得税(州による)
  • 減価償却に関する課税

目安としては、売却益に対して15-30%程度です。

州による違い(参考)

税負担の構造の違い

同じ条件の物件であっても、州によって税負担の構造は異なります。

前提

  • 物件価格:50万ドル 家賃:年36,000ドル 経費:10,000ドル

固定資産税が高い州の例

  • 固定資産税:約2% → 10,000ドル 州所得税:なし
概算36,000 - 10,000 - 10,000 = 16,000ドル

固定資産税が低く、州所得税がある州の例

  • 固定資産税:約1.1% → 5,500ドル 州所得税:約2,000ドル
概算36,000 - 10,000 - 5,500 - 2,000 = 18,500ドル

※この後、連邦税および日本の税金が課税されます。

税負担には差がありますが、税金だけで投資判断が決まるものではありません。

日本との関係

日本側の税務と減価償却の考え方

アメリカ不動産では、現地(アメリカ)と日本の両方で課税対象となります。

アメリカではアメリカのルールで課税され、日本では日本の税務ルールに基づいて再計算されます。

不動産は「土地」と「建物」に分けて扱われ、減価償却の対象となるのは建物部分のみです。

一般的に、日本の不動産は土地の割合が高いのに対し、アメリカの不動産は建物の割合が高い傾向があります。

そのため、同じ金額の物件であっても、アメリカ不動産のほうが減価償却できる金額が大きくなりやすくなります。

さらに、築年数によっては短期間での減価償却が可能となるため、保有初期に大きな経費を計上でき、利益が圧縮されやすくなります。

このような構造から、日本の不動産と比較して、税負担が軽くなるケースが多く見られます。

ただし、税制改正により条件によっては効果が限定される場合もあるため、個別の条件に応じた判断が必要です。

この2020年の税制改正で何が変わり、改正後はどのような方法が使えるのかを、元国税局調査官の税理士が解説したページがあります。

まとめ

税金は収益に影響する要素の一つですが、物件選びの主軸ではありません。

需要・家賃・価格の動きなどを確認したうえで、最終的な条件として整理することが重要です。

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